『ALWAYS〜続・三丁目の夕日』

おそらくいくつかのエピソードを寄せ集めて映画を作ったのだろう。鈴木(堤真一)の戦友の話、一平のハトコの女の子の話、トモエ(薬師丸ひろ子)の昔の恋人の話、六子(堀北真希)と同級生の話、そして茶川(吉岡秀隆)とヒロミ(小雪)の話。思いつくだけでもこれだけある。
堤真一は昔、育毛トニック(「アクセス」という商品名だったかな)のCMに出ていたことしか知らない。2枚目キャラだけど、ちょっと鼻の穴が大きいかなという印象だった。実のところ、ドラマや映画での彼は知らない。観たいとは思っている『39 刑法第39条』に出ていたが、まだ観ていない。『ダディ・フライ・ダディ』とかいう映画にも出てた。『ALWAYS』での堤はなかなかイイです。そんなキャラで売るような俳優さんじゃないと思うのに、下町の頑固親父みたいなキャラで、笑ったときの下卑た口のかたちがなかなかイイです。
茶川が「ダメなわけないじゃないか!」と叫んだとき、僕は泣きそうになった。もし、映画館に誰もいなければ泣いただろうけれど、レイトショーとはいえ他にも観客はいて(20人くらいか)、隣には息子もいたので、泣くのはガマンした。とは言え、ハッピーエンドで映画が終わると、「いいよなあ、結局最後に幸せをつかめる人は」なんてイジケてしまうのだった。