『市民ケーン』

市民ケーン [DVD]

市民ケーン [DVD]

20年くらい前に初めて観たときは「すげえ面白え」と思った。今回観なおしたら「やっぱすげえな」と思った。
「バラの蕾」の正体が最後に明かされるときは「な〜んだ」って感じなのだが、新聞を売るためにはゴシップだろうがデマだろうが構わず記事にしてしまう強引さとか、政敵をアジりたおす傲慢で自信満々なスピーチだとか、青年期から壮年期にかけてのケーンは、悪玉っぽくはあるけど(あるいは、悪玉っぽいがゆえに)とても魅力的だ。
この映画は、英国映画協会が10年ごとに選出する世界映画史上作品ベスト10の第1位をこの40年続けているし、アメリカ映画協会が選出したアメリカ映画ベスト100の第1位でもある。そこまですごいかっていうのは疑問がなきにしもあらずだが、僕のなかで少なくともベスト50には入る。あるいはベスト30かもしれないが、自分ベストの順位をつける作業は面倒なので「少なくともベスト50以内」にしとく。