『永遠の１／２』

永遠の1/2 (集英社文庫)

佐藤正午を読もうと思ったのは、「WEBきらら」のメール小説作品例がうまかったのと、同じく「WEBきらら」の「ロングインタビュー　小説のつくり方」での応対がすごく論理的で的確で適度に嫌味ったらしくてステキだったからだ。
「すばる文学賞」、これなら獲るだろうと納得させられる。何ページか会話だけの文章が続いたり、夢の場面を戯曲風に挿入したり、ほかにもいろいろ、斬新というほどではないけど目先をかえる文章術は、『ブエノスアイレス殺人事件』を意識したのだろうか。