『誕生日の子どもたち』

誕生日の子どもたち (文春文庫)

誕生日の子どもたち (文春文庫)

カポーティ作で村上春樹訳だったら読まずばなるまいと思って買ったのだが、6編の短編のうち2編を読んで挫折。思えば、村上訳の小説ってどれも同じテーストで、唯一面白かったのは鱒釣りに行った男たちが川で死体を見つける話(作者とかタイトルとか覚えてない)だけだった。
で、この「誕生日の子どもたち」もまた、いつもどおり退屈で、しかも文体が古くさかった。面白くないってこともないが、なぜこの作品を書かなければならなかったのか作者の意図が分からないのである。読んでみると、これが娯楽なのか芸術なのかがはっきりしない。それは読む側の読む能力のせいかもしれないけど、この手の作品をいくつ読んでも、「だからなに?」って言葉しか出てこないような気がする。